この記事では生活保護受給者がゴミ屋敷を片付ける際の費用について、補助の条件や注意点などを解説します。

生活保護を受けている状態では、業者に依頼してゴミ屋敷を片付ける場合に出せる費用には限界があるでしょう。

一方一人でゴミ屋敷を片付けるのも、人手がなかったり高齢だったりなど難しいことも多いです。

そんななかゴミ屋敷の片付け費用を補助しているところがあるので、条件や流れ、具体的な自治体などを確認してみましょう。

生活保護でのゴミ屋敷片付けは費用補助あり

生活保護受給者の場合、ゴミ屋敷片付けに関して費用を補助してもらえるケースがあります。

すべての人において当てはまるわけではありませんが、40万円程度を上限に支給されることがあるのです。

ゴミ屋敷の片付けは、ゴミや不用品が大量にあり、念入りな掃除も必要な点から費用は高額になりやすいです。

数万円では収まらず、ゴミ屋敷をすっきり片付けるのに数十万円かかることも珍しくありません。

一方、生活保護受給者にとって数十万円とまとまった金額を用意するのは難しい場合が多いです。

そのようなとき、条件に合えばゴミ屋敷片付けの費用を補助してもらえることがあります。

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生活保護でのゴミ屋敷片付け費用補助の条件

生活保護を受けているとき、ゴミ屋敷の片付けにかかる費用を補助してもらえることがあります。

ここでは、費用を補助してもらえる場合の条件について詳しく解説するのでご覧ください。

以下に挙げる条件をすべて満たしている人であれば、ゴミ屋敷の片付け費用を支給してもらえます。

単身者である

生活保護を受けており単身者であるとき、ゴミ屋敷片付け費用を補助してもらえます。

単身者では、部屋の片付けなどを手伝ってくれる人がいないと判断されるため支給対象になるのです。

居住スペースの維持管理ができる人がいないことから、自治体から「家財処分料」が支給されます。

生活保護受給者で単身者の人でゴミ屋敷に困っている場合は、お住まいの自治体に問い合わせてみてください。

一人暮らしで周りに頼れる人がいないとお悩みのときも、自治体が相談にのってくれます。

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借家に住んでいる

借家に住んでいる生活保護受給者も、ゴミ屋敷で悩んでいるときに費用を補助してもらえます。

借家については原状回復義務があるので、賃主に返す際にきれいに片付けなければなりません。

ゴミ屋敷の状態のまま出ていくことはできない、費用を用意するのも難しいといった場合に補助があります。

借家に住んでいるからきれいにしないといけない、でもお金がないのでゴミ屋敷を片付けられないとお困りなら、費用補助の条件が利用できるか調べてみましょう。

病院や介護施設などに長期間入っている

生活保護受給者であり病院や介護施設などに長い間入っているようなケースも、費用補助の対象になります。

施設への入院や入所が6ヵ月を超える、もしくは超える見込みがあるときに支給の対象となります。

病院や介護施設、福祉施設の他、職業訓練校といった施設も当てはまるので確認しておきましょう。

施設への入院・入所期間が6ヵ月を超えると、住宅扶助の対象からは外れることになります。

その場合、賃貸物件から退去しなければならず、このとき発生する家財の処分費用が支給されます。

生活保護でのゴミ屋敷片付け費用補助の流れ

生活保護受給者でいくつかの条件をすべて満たすとき、ゴミ屋敷の片付け費用を補助してもらえます。

片付け費用を補助してもらえるとなった場合の具体的な流れについては、以下の通りです。

1. 家財処分に関する申請書類を提出する
2. ゴミ屋敷片付け業者3社で見積もりをとる
3. 3社の中から自治体が選んだ業者に依頼する

さらに詳しく流れを確認していきましょう。

①家財処分に関する申請書類を提出する

はじめに、家財処分に関する申請書類を提出します。

申請書類は、市役所の福祉担当窓口や福祉事務所で受け取れます。

しかし、病院や施設に入っている場合は、そこまで行って申請書類を受け取るのが難しいでしょう。

そのようなときは、担当のケースワーカーや親族に頼んで自身の元に届けてもらうと良いです。

申請書類に必要事項を記入したら、代わりに提出してもらうことで無事に手続きができます。

②ゴミ屋敷片付け業者3社で見積もりをとる

家財処分に関する申請書類の提出が完了したら、次にゴミ屋敷片付け業者3社で見積もりをとる必要があります。

ゴミ屋敷の片付け費用を補助してもらうには、料金の見積もりやサービス内容の確認などを行ない業者を選ばなければなりません。

どこの業者に見積もりを依頼するかは、生活保護受給者本人が選択できます。

ゴミ屋敷業者に見積もりを出してもらう際、現場で状態を確認した上で詳細がわかります。

入院や入所により自宅に行けないときは、親族や担当ケースワーカーにお願いして立ち会ってもらいましょう。

③3社の中から自治体が選んだ業者に依頼する

自身が選んだ3業者から、最終的にどこに頼むかを決定するのは自治体です。

自分が依頼してみたいと思った業者に頼めるわけではないので、この点をしっかり把握しておきましょう。

どこに依頼しても安心して任せられるよう、3業者に絞る段階で細かい部分にも注目しながら慎重に選定しておくのが大切です。

生活保護でのゴミ屋敷片付け費用の補助不可のケース

生活保護を受けている状態では、条件をすべて満たす場合にのみゴミ屋敷の片付けにかかる費用を補助してもらえます。

一方、生活保護受給者であっても費用を補助してもらえないときがあるので、そのケースについてチェックしておきましょう。

住宅扶助の対象内である場合

生活保護を受けていても、住宅扶助の対象内である場合は費用を補助してもらえません。

住宅扶助とは、家賃補助制度のことです。

ゴミ屋敷の片付け費用を補助してもらえるのは、住宅扶助の対象から外れる場合なのです。

退所後に再度使用するときは、家財保管料の補助を受けましょう。

また、家財の保管が難しく処分するしかない状況では、家財処分費用として補助を受けられます。

生活保護でゴミ屋敷に困っているときは、住宅扶助の対象内かどうかも確認が必要です。

単身世帯以外である場合

生活保護受給者であっても単身世帯以外であれば、ゴミ屋敷片付けにかかる費用を補助してもらえません。

夫婦や親子と家族で一緒に生活している状況では、自分たちで片付けを進めることになります。

ただし、単身世帯以外であっても一部例外として補助を受けられるケースがあります。

夫婦ともに施設に入所するような場合は、費用補助の条件の一つである6ヵ月以上の入院や入所により住宅扶助の対象から外れるので費用が支給されるのです。

基本的には補助が下りない単身世帯以外の生活保護世帯ですが、一部例外がある点は理解しておく必要があります。

遺品整理を依頼する場合

生活保護受給者が亡くなり、その人が住んでいた家を遺品整理するような場合は費用補助の対象外となります。

本人が亡くなってしまった後、片付けに関する費用を補助してもらうことはできないのです。

生活保護受給者が亡くなった時点で生活保護の支給は停止となるため、自治体によるサポートも受けられなくなります。

遺品整理として生活保護を受けていた人の部屋を片付ける場合は、親族や連帯保証人などが片付け費用を負担します。

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生活保護受給者に片付け費用を支給する自治体

生活保護受給者でいくつか挙げられる条件をすべて満たしているときは、ゴミ屋敷の片付け費用補助があります。

実際に片付け費用を支給している自治体についても、詳細をご紹介しましょう。

東京都をはじめ多くの自治体では、40万円を限度にゴミ屋敷の片付け費用を支給しています。

ゴミ屋敷を片付ける際には、状況によって多くの費用が発生することがあるのでこれだけ支給してもらえるのは心強いです。

ゴミ屋敷の状態によっては、支給される金額でまかなえることもあります。

ただし、片付け費用を支給している自治体が実際にあるものの、サイトなどでは詳しい情報は記載されていません。

そのため、ゴミ屋敷の片付け費用補助については電話や窓口で相談する必要があります。

ゴミ屋敷片付けの費用相場

最後に、ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼した際の費用相場についてみていきます。

ゴミ屋敷の片付け費用は、部屋の中にどれくらいのゴミがあるかによって、また間取りによって費用相場が異なります。

ゴミ屋敷の状態を見てから、以下の費用相場を参考にしてみてください。

■床からの積載量が50cm未満の場合

 

■床からの積載量が100㎝未満の場合

 

■床からの積載量が150㎝未満

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