この記事では、実家じまいについての詳細を解説していきます。

かかる費用ややり方などがわかれば、スムーズに実家じまいが進みます。

併せて、実家じまいでもっとも大変な作業となる「片付け」を簡単に進められる方法も紹介。

実家じまいの進め方についてお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

実家じまいとは

核家族が増えた現代、実家じまいを希望する方も増えています。

まずは「実家じまい」とは何かについて解説します。

 

実家じまい：親の住む家を処分すること

「実家じまい」は、自分の親の住んでいる家を処分することを言います。

親が住む家＝実家です。

親が高齢になったことで、施設に入居することになったり、亡くなった場合に空き家になったりして、誰も住まない実家に悩んでいる人も少なくありません。

親が存命かどうかに関わらず、実家を「しまう」（売却・処分する）ことが「実家じまい」です。

 

実家じまいをする人が増えている理由

2023年4月1日より、実家の「相続登記義務化」が施行されます。

これまでは、相続登記は義務ではなく、罰則もなかったため、相続した実家を空き家のまま登記せずに放置していることもありました。

しかし、相続登記義務化の施行により、親が亡くなった後は、相続人である自分に相続登記の義務が生まれます。

相続登記をしないまま放置すると、罰則が科せられることもあります。

所有権の登記名義人について相続の開始があったときは、当該相続により所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から三年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならない。遺贈（相続人に対する遺贈に限る。）により所有権を取得した者も、同様とする。

出典：不動産登記法76条の2第1項

相続登記すると、自動的に相続人である自分が管理しなければなりません。

不動産を所有している場合、固定資産税の支払いや管理費用などもかさみます。

そのため実家じまいをして、実家を処分し、費用がかからないようにする人が増えているのです。

 

家じまいとの違い

実家じまいと似ている「家じまい」という言葉もあります。

似ていますが簡単にいえば、だれの目線で発するかの違いです。

• 親の家をしまう：実家じまい
• 自分の家をしまう：家じまい

つまり、自分が子どもの立場で親の家をしまうことを「実家じまい」、高齢の親が自分自身の住んでいる家をしまうことを「家じまい」というのです。

 

実家じまいのやり方

ここからは、実際の実家じまいのやり方、流れについて解説します。

家を買うときにも準備や手続きが重要ですが、実家じまいでも同様です。

多少前後する場合もありますが、大まかな流れは以下の通りです。

1. 家族・親族で話し合う
2. 親の転居先を決める
3. 各業者へ相談する
4. 片付け・不用品を処分する
5. 解体・建物付きで売却処分するか決める
6. 実家を手放す

 

家族・親族で話し合う

まずは、親が存命であれば親としっかり話し合う時間をとりましょう。

親が納得していないのに、実家じまいを勝手に進めることはできません。

また親が亡くなっているのであれば、親族間の話し合いも重要です。

法的には、相続人が実家じまいをするのかを決定する権利はありますが、親族間のわだかまりを残したくない人は、納得できるまで話し合いを重ねましょう。

 

親の転居先を決める

親が存命であれば、終わりの住みかにもなるであろう、転居先も決めておかなければなりません。

同居するのか、高齢者向け住宅への引越しが必要か、施設への入居となるのかなど、兄弟や親戚がいるいないでも事情は変わってくるでしょう。

いずれにしても、実家じまいが終わったときに、親が安心して生活できる環境を整えておくことが大切です。

親の転居は、実家じまいの前に終わっていることが多いですが、親が元気であれば実家じまいを進めながらでも問題ありません。

 

各業者へ相談する

実家じまいをサポートしてくれる各業者に相談しておきます。

• 不動産会社
• 片付け・不用品回収業者
• 解体業者

ポイントは1社にいきなり絞って契約するのではなく、それぞれの業者何社かに相談するのがおすすめです。

見積りは無料としている業者は多いので、複数の業者に相談すれば、よりよい提案を受けることもできます。

 

実家の片付け・不用品を処分する

実家じまいで、もっとも大変な作業といわれるのが、片付け・不用品処分です。

親が存命である場合には、必要か不要かなど仕分けしながら、片付け作業もしなければなりません。

親の意思を尊重しつつ進めないと、親との関係性にヒビが入ってしまうこともあるので、慎重に進めましょう。

親が亡くなっている場合には、ただ処分するだけなら簡単です。

しかし、重要な書類などは取っておかなくてはならないため、遺品整理に対応する片付け・不用品回収業者に依頼するのもおすすめです。

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解体・建物付きで売却処分するか決める

解体して土地だけを売るのか、解体せず建物付きで売るのかは、一長一短。

メリットとデメリットを比較しつつ、状況に合わせて決めましょう。

決めるのは、不用品処分をする前でも問題ありませんが、実際に売りに出すのは不用品処分が終わってからにするのがおすすめ。

早々に売りに出すとすぐに売れてしまうこともあり、片付け・不用品処分作業を急ピッチで進めなくてはならなくなるためです。

 

〇実家を解体するメリット

• 家屋の管理が不要になる
• 売却後の建物関連のトラブルが起きる心配がない
• 管理・維持コストを削減できる
• 土地だけの方が買い手がつきやすい

 

〇実家を建物付きのままにするメリット

• 解体費用がかからない
• 固定資産税と都市計画税の軽減措置が受けられる
• 建物付きの方が買い手がつくこともある

 

実家を手放す

実家じまいの最後は、実家の処分です。

解体業者や不動産会社に依頼して作業、手続きを進めてもらいましょう。

売却時期に関しては、いつと確約されているものではありませんが、マンションの場合では75.3日、一戸建ての場合では92.3日、土地の場合では94.0日が過去10年間の平均。

実家を無事手放すことができれば、実家じまいは完了です。

 

実家じまいにかかかる期間

つぎに、実家じまいにかかる期間について紹介します。

実家じまいの流れの中で、ある程度期間は必要です。

とくに片付け・不用品処分の作業は、実家の状態で変動します。

ゴミ屋敷状態となっている場合、片付けから不用品処分まで5日以上かかる例もあるため、どれくらいかかるのかを計算しながら、スケジュールを立てましょう。

 

実家じまいにかかる費用

つぎに実家じまいにかかる費用について解説します。

親が存命かどうかでも多少の変動はありますが、だいたいの費用を知っておき、より安く実家じまいができるように検討してみましょう。

 

片付け・不用品処分の相場

片付け作業から不用品処分まですべてお任せして依頼するのであれば、費用は高額です。

また、実家の間取りによって、片付けの料金が変わるので、見積りを数社に依頼して料金を比較するのがおすすめです。

さらに、ゴミ屋敷など処分するモノが多いほど、相場より高額になる傾向があります。

〇不用品処分のみの費用

〇片付け＋不用品処分の費用

〇遺品整理＋不用品処分

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家の解体の相場

家の解体費用の相場は、80～185万円程度と言われます。

当然、間取りが増えるほど高額です。

不用品回収業者の中には、解体作業も依頼できる業者もあります。

実家を解体して更地にするのであれば、片付けから解体までの作業をすべて1社に依頼する方が安くなることが多いです。

全国の一戸建ての平均坪数はおおよそ30坪～35坪と言われます。

構造によっても料金が異なりますが、解体費用の目安をまとめました。

 

家・土地の売却の相場

家や土地の売却にかかる費用も考えておかなければなりません。

一般的に、不動産売却にかかる費用は売却価格の5%程度が相場といわれています。

以下は30坪の家の売却にかかる費用の目安です。

 

「粗大ゴミ回収本舗」なら実家じまいの片付けを簡単に！

 

実家じまいは、遅かれ早かれ、多くの人が考えておくべき人生のイベントでもあります。

早い段階から実家じまいを始めれば、実家じまいにかかる費用を抑えることにもつながります。

実家じまいでの作業がもっとも大変なのが片付けや不用品処分の作業です。

片付け・不用品回収業者を使って一気に進めるのがもっとも簡単な片付け方法でもあります。

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